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監修:滋賀医科大学 脳神経内科 教授 漆谷真先生
砂川市立病院 脳神経内科 山内理香先生

2020.12.21

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「世界遺産と食のツアー〜東南アジア〜
⑤インドネシア共和国
世界を旅するALSレストラン vol.2
レシピ提供:おいしい健康

「世界遺産と食のツアー〜東南アジア〜

赤道にまたがる約1万7000もの島々からなるインドネシア共和国(通称インドネシア)。人口は2億5,000万人を超え世界第4位。約490の民族が暮らしていて、インドネシア語を公用語としながら民族や地域ごとに580以上の言語が使われています。
島それぞれに異なる文化があり、南国リゾートのリッチな楽しみだけでなく、息を呑むような絶景、圧巻の大自然、悠久の歴史を物語る遺跡と多彩な体験ができるのもこの国ならでは。豊かな自然を感じられる2つの世界遺産とおすすめグルメをご紹介します。
記事の最後にはALS患者さん向けにアレンジしたレシピをご紹介していますので、インドネシア料理を味わいながら味覚の旅へと出発しましょう。

目次

【ボロブドゥール寺院遺跡群】1000年以上密林に隠されていた謎の大遺跡

ジャワ島のジョグジャカルタ近郊に位置する「ボロブドゥール」は、世界最大級の仏教寺院遺跡。8世紀から9世紀にかけて、仏教を奉じたシャレインドラ朝により建造されたといわれています。しかし仏教の衰退にとともに寺院は密林に覆われ、1814年に発見されるまで1000年以上も眠っていました。

【ボロブドゥール寺院遺跡群】1000年以上密林に隠されていた謎の大遺跡

ボロブドゥールの総面積は約1.5万㎡。基壇、5層の方形壇、3層の円形壇からなり、各層の回廊には、仏教神話が彫られていて描かれた精密な人物像は1万人以上。外壁には432体の仏像があり、上段の釣鐘形の仏塔(ぶっとう)のなかにも72体が祀られています。
回廊は約4.8kmにおよび頂上までの高さは約33.5m。朝日に輝く神秘的な美しさは格別で、サンライズツアーに多くの人が訪れます。

【コモド国立公園】絶滅危惧種のコモドオオトカゲの一大生息地

インドネシアの自然を堪能できる「コモド国立公園」は1991年に世界遺産に登録されました。
南部にある小スンダ列島および周辺の海域から構成され、園内のコモド島には絶滅危惧種であるコモドオオトカゲが生息しています。体長2~3m、体重100kg以上の巨大な体を持ち、またの名を「コモドドラゴン」。舌を出しながら猛烈なスピードで獲物を追い、鳥類・爬虫類は無論、シカやイノシシなどの大型動物を捕食。人間にも容赦なく襲いかかるので観光にはレンジャーの同行が必須です。

【コモド国立公園】絶滅危惧種のコモドオオトカゲの一大生息地

また野生動物が好きな人はカロン島もおすすめ。夕日を背に、何千もの巨大なコウモリたちが鳴声を響かせながら飛来する光景に出会えます。
周辺の海はサンゴ礁が広がり、イルカやクジラなどさまざまな海洋生物が生息しています。コモド島の東側はサンゴのかけらで色づき「ピンク・ビーチ」としても有名です。
このほか園内の絶景スポットとして人気なのがパダール島。頂上までたどり着くと、眼前に広がるのはターコイズブルーの3つの入り江。一枚絵のような景色に魅了されるでしょう。

大衆食堂「ワルン」では甘いアボカドジュースが人気

大衆食堂「ワルン」では甘いアボカドジュースが人気

現地の人がよく利用しているのが「ワルン」。大衆食堂のことで、ワンプレートに数種類のおかずを盛りつけた「ナシ・チャンプル」は定番メニューです。
ドリンクではアボカドジュースが人気。インドネシアはアボカドを日本のようにそのまま食べるのではなく、チョコや砂糖で甘くした「ジュス・アルプカット(アボカドジュース)」にしてデザート感覚で楽しみます。

ALS患者さん向け
アレンジレシピ「アボカドジュース(ジュス・アルプカット)」

アボカドジュース(ジュス・アルプカット)

アボカドジュース
(ジュス・アルプカット)

インドネシアではアボカドを甘いジュースにするのが一般的。とろりとクリーミーなジュースはエネルギー補給にもピッタリ。

栄養価(1人分)

エネルギー
293 kcal
たんぱく質
5.6 g
脂質
19.0 g
炭水化物
28.5 g
食物繊維
4.2 g
食塩相当量
0.1 g

材料(1人分)

アボカドアボカド
「アボカド」「畑のバター」といわれるほどカロリーが高く、口あたりもなめらかなので、和え衣やサラダなどにも活用できます。
アボカド
1/2個
(80 g)
牛乳
100 ml
砂糖
大さじ1
(9 g)
レモン汁
小さじ1/2
(2.5 g)
チョコレートシロップ
大さじ1
(15 g)

作り方

  • (1)アボカドは種をとって皮をむき、牛乳、砂糖、レモン汁と一緒にミキサーに入れて撹拌します。
  • (2)1をグラスに注ぎ、チョコレートシロップをかけて完成です。

料理を作る際の注意点

  • ●当サイトのレシピは、「ユニバーサルデザインフード区分2」程度となるよう、0.3cm~1cm角切りを目安に作成しています。より嚥下が困難な患者さんには「さらに細かく切る、つぶす、すり鉢でする、ミキサーでペースト状にする」など、患者さんの状態にあわせて対応してください。また、少量のものはミキサーよりも、すり鉢の方が使いやすいこともあるので、食材により使い分けてください。
  • ●ミキサーでペースト状にする際、固体だけのものは、水やだし汁を少量加えてミキサーにかけてください。うまくなじまないときは、市販のとろみ剤を水かだし汁に加えて作った「とろみあん」を加えてミキサーにかけてください。

本コンテンツの情報は公開時点(2020年12月21日)のものです。

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