2020.12.21
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「世界遺産と食のツアー〜東南アジア〜
①ベトナム社会主義共和国
世界を旅するALSレストラン vol.2
レシピ提供:
ベトナム社会主義共和国(通称ベトナム)は、日本の南西、インドシナ半島の東側に位置する「S」字の形をした国。日本からは約6時間ほどで行くことができます。
面積は日本の90%ほどですが、日本と同じく縦に細長いため、バラエティーに富んだ豊かな自然を有しています。また、南シナ海に面していることから海洋貿易が盛んで、古くから多様な文物が交差した歴史も持っています。
そんなベトナムの中でも、特におすすめの2つの世界遺産とグルメをご紹介します。
記事の最後にはALS患者さん向けにアレンジしたレシピをご紹介していますので、ベトナム料理を味わいながら味覚の旅へと出発しましょう。
- 目次
【ハロン湾】無数の奇岩がつくり出すベトナム屈指の絶景
ベトナムの首都・ハノイから車で4時間。エメラルドグリーンの海の中に大小無数の奇岩がそびえる、ベトナム屈指の景勝地・ハロン湾が現れます。
奇岩は石灰岩台地が氷河期に沈降し、海水や雨風に晒され長い年月の浸食によりつくられたもの。約1,500km²もの広大な湾内に浮かぶ奇岩群の眺めはダイナミックで、1994年に世界遺産に登録されました。
この素晴らしい景色をクルーズで見学するのが、ハロン湾観光の醍醐味です。木造帆船のレトロな雰囲気と奇岩群とのコラボは、まるで映画の世界に迷い込んだかのような幻想的な雰囲気です。
クルーズ以外にも、ハロン湾内の洞窟巡りやカヤックなどのアクティビティに加え、湾の周りにはテーマパークや遊園地などもあり、さまざまな楽しみ方ができます。
【ホイアンの古い町並み】ランタンの灯りだけで楽しむ幻想的なナイトマーケット
ホイアンはベトナムの中央部、ダナン国際空港から車で40分ほどの場所にある海辺の都市です。かつてはアジアとヨーロッパの交易の中心地として繁栄し、16〜17世紀頃には日本人町もつくられました。その後、華僑の人々が多く移り住んだことから、古い建築物や町並みには中国南部の様式が色濃く残っており、1999年に「ホイアンの古い町並み」として世界文化遺産に登録されました。
昼間は歴史的建造物や寺院を散策したり、リバークルージングなどで遊び、夜はナイトマーケットをそぞろ歩くのがおすすめの楽しみ方。なかでも月に1度、満月になる旧暦の14日の夜は、旧市街の各家の電気が消され、軒下のランタンの光だけがともって、町全体が幻想的なムードに包まれます。
ナイトマーケットではランタンの光に照らされたカラフルな露店が並び、グルメ屋台が集まるエリアも。心地よい風に吹かれながら、ベトナムならではの味をあれこれ試すのもナイトマーケットの楽しみの1つです。
ベトナムで愛されている家庭料理「フォー・ガー」
ベトナムの食文化で欠かせないのが「屋台」です。ベトナムでは朝食を屋台などでとることが多く、また、夜も当然のように屋台飯を楽しみます。
なかでも国民食と言えるほど愛されているのが、「フォー」と呼ばれる麺料理。米粉と水を練って作られるきしめん状の平たい麺で、高級ホテルのレストランから路上の屋台まで至る所で食べることができます。
「ガー」は鶏の意味で、鶏ガラを使ってとった出汁に塩とヌクマム(魚醤)で味を付けた、あっさり味のスープのこと。そこに蒸し鶏や茹で鶏をのせた「フォー・ガー」は、最もポピュラーなフォーの1つです。
ALS患者さん向け
アレンジレシピ
鶏肉入りベトナムヌードル
(フォー・ガー)
ベトナムの屋台で親しまれている麺料理。ALS患者さん向けにワンタンの皮を麺に見立てて食べやすくアレンジしました。
栄養価(1人分)
- エネルギー
- 110 kcal
- たんぱく質
- 13.6 g
- 脂質
- 0.6 g
- 炭水化物
- 12.7 g
- 食物繊維
- 0.1 g
- 食塩相当量
- 2.6 g
材料(1人分)
- サラダチキン(1cmの角切り)
- 50 g
- 顆粒鶏がらスープの素
- 小さじ1/3強
(1 g)
- ナムプラー
- 小さじ1
(6 g)
- 水
- 150 ml
- ワンタンの皮(3〜4枚)
- 12 g
- 水溶き片栗粉
- 大さじ1
(16.5 g)
- レモン汁
- 少々(2 g)
- パクチー(あれば)
- 少々(2 g)
作り方
- (1)鍋に水、鶏がらスープの素、サラダチキンを入れて中火で加熱します。
- (2)煮立ったら、ナムプラー、2cm角に切ったワンタンの皮をほぐしながら少しずつ入れます。
- (3)ワンタンが浮き、透き通ってきたら火を止めて水溶き片栗粉を加え、再び加熱します。
- (4)とろみがついたら器に盛り、仕上げにレモン汁、みじん切りにしたパクチーを振ります。
料理を作る際の注意点
- ●当サイトのレシピは、「ユニバーサルデザインフード区分2」程度となるよう、0.3cm~1cm角切りを目安に作成しています。より嚥下が困難な患者さんには「さらに細かく切る、つぶす、すり鉢でする、ミキサーでペースト状にする」など、患者さんの状態にあわせて対応してください。また、少量のものはミキサーよりも、すり鉢の方が使いやすいこともあるので、食材により使い分けてください。
- ●ミキサーでペースト状にする際、固体だけのものは、水やだし汁を少量加えてミキサーにかけてください。うまくなじまないときは、市販のとろみ剤を水かだし汁に加えて作った「とろみあん」を加えてミキサーにかけてください。
本コンテンツの情報は公開時点(2020年12月21日)のものです。