2021.11.1
- おでかけ
- ライフスタイル
おすすめ観光地と
グルメツアー
〜ヨーロッパ編〜
⑤イタリア共和国
世界を旅するALSレストラン vol.3
レシピ提供:
グルメツアー
〜ヨーロッパ編〜
長靴型に南北に細長くのびるイタリア。国土面積は日本と同程度で、気温もローマと東京では同じくらいです。
代表的な観光エリアは、歴史と最先端ファッションの街ミラノ、ルネッサンス文化が花開いたフィレンツェ、ゴンドラが行き交う水の都ヴェネツィア、古代遺跡が多く残るローマの4つ。ローマ帝国崩壊後の1,400年もの間、独立した都市国家が発展したため、地域ごとの個性が際立っています。
- 目次
【ローマ】歴史遺産を巡る名作映画のロケ地ツアーを楽しむ
ローマを舞台にした映画といえば、オードリー・ヘップバーンの代表作「ローマの休日」(1953年)です。半世紀が経った今でも、映画のロケ地となった場所はほとんど変わらないまま。元祖“聖地巡礼”ともいえる名所の数々は、ぜひとも押さえておきたい観光スポットです。
ヘップバーン演じるヒロイン、アン王女がジェラートを食べるシーンは世界的な観光名所「スペイン階段」で撮影されました。階段の上に建つ「トリニタ・デイ・モンティ教会」は、フランス国王ルイ12世の命により設立。現在もフランス人神父によるミサが執り行われています。
また、「トレヴィの泉」はアン王女が髪を切った美容室の近くにあるという設定で登場。1762年完成のバロック様式の噴水には、コインを投げ入れるとローマを再訪できるという有名なジンクスがあります。なんと、2016年には総額約1億5,800万円が投げ入れられたそうです。
さらに、うそつきが手を入れると抜けなくなるという中世からの言い伝えがある「真実の口」は、「サンタ・マリア・イン・コスメディン教会」の柱廊にあります。名シーンを追体験したい観光客で行列の絶えないスポットですが、実は顔型の彫刻は古代の井戸の蓋といわれています。
【ウフィツィ美術館】ルネッサンス絵画が一堂に会する美術館
ルネサンス芸術の中心地である花の都フィレンツェに建つ「ウフィツィ美術館」。中世のフィレンツェを統一したメディチ家が、300年余りに亘って集めた美術品を収蔵しています。館内にはボッティチェリの「ヴィーナス誕生」、ミケランジェロの「聖家族」、レオナルド・ダ・ヴィンチの「受胎告知」といった一度は目にしたことのある名画が年代別に展示され、順路に沿って見学をすればルネッサンスの変遷がわかるようになっています。
建物自体にも歴史があり、着工は1560年。ウフィツィはイタリア語で「オフィス」を意味しており、もともとトスカーナ大公国政府の政庁舎として使われていました。その建物の一部で美術品を公開したのが美術館の始まりだといわれています。
なお期間限定で、「ヴェッキオ宮殿」から「ウフィツィ美術館」を通り、「ピッティ宮殿」までを繋ぐ約1kmの「ヴァザーリの回廊」が一般公開されることがあります(2021年7月現在閉鎖中)。この空中の回廊は、メディチ家の人々が護衛なしで往来するためにつくられた秘密の通路。貴重な絵画が展示されるほか、小窓からは街並みを眺めることもできます。
心のバリアフリーをスマートに実践するイタリア
イタリア各地で必ず見かけるのが、ボコボコとした石畳の道。そのような街中の交通手段はバスが中心です。バス停にバスが止まると、運転手がスロープを下ろしてくれるため、心配はいりません。
また、有名観光地は歴史的な景観を守るという観点から大規模なバリアフリー改修は行われていませんが、車椅子が往来しやすいように、各ポイントにスロープを置くといった対応がとられています。しかし、それ以上に嬉しい点がイタリアの方の車椅子利用に対する理解と、さりげなく手を差し伸べてくれるスマートな対応。人との触れ合いが楽しめるのもイタリアの魅力です。
ミラノのリゾットはパエリアと同じサフランイエロー
イタリア料理といえばパスタやピザを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、米もよく食べられています。とくに北イタリアのポー川流域は、ヨーロッパでも有数の生産地です。
古代ローマ人は当時貴重な食材だった米を薬として食していたそう。北イタリアで本格的な栽培が始まったのは16世紀頃で、今も米料理は南部よりも北部の方がポピュラーだといわれています。
「ドゥオーモ」など数々の歴史遺産のあるミラノでは、サフランを使った黄色のリゾット「リゾット・アッラ・ミネラーゼ」が有名。鮮やかな色付けは、スペイン統治下に伝えられたパエリアが起源との説もあります。ほかにもチーズベースのものやきのこが入ったものなど、さまざまなリゾットが食べられています。
ALS患者さん向け
アレンジレシピ
チーズリゾット
チーズの濃厚な香りが食欲をそそります。多めのブイヨンで炊くことでやわらかめに仕上げ、チーズでたんぱく質が摂れます。
栄養価(1人分)
- エネルギー
- 488 kcal
- たんぱく質
- 13.8 g
- 脂質
- 21.0 g
- 炭水化物
- 61.9 g
- 食物繊維
- 0.8 g
- 食塩相当量
- 1.8 g
文部科学省/日本食品標準成分表2020年版(八訂)より算出
材料(2人分)
- 無洗米
- 150 g
- 玉ねぎ
- 60 g
- オリーブ油
- 大さじ1
(12 g)
- A 白ワイン
- 大さじ1
(15 g)
- A 顆粒コンソメ
- 小さじ1
(3 g)
- A 熱湯
- 700ml
- バター
- 20g
- パルミジャーノ・レッジャーノ
(塊の場合は削る・粉チーズでも) - 40 g
- 塩
- 0.4 g
- パセリ(あれば)
- 適量
作り方
- (1)玉ねぎとパセリはみじん切りにします。深めのフライパンに油を入れて中火にかけ、玉ねぎが透き通ってくるまで炒めます。
- (2)1に米を加えて少し透き通るまで5分ほど炒めます。弱火にし、Aを加えて、かき混ぜたりせずに20分ほど炊きます。
- (3)米が膨らみ、つやっとしてきたら火を止め、バターとチーズ、塩を加えてかき混ぜます(チーズはトッピング用に少し残します)。
- (4)器に盛り、パセリ、残しておいたチーズを振ります。
- ※飲み込みの状態によっては、パセリは除いてください。
料理を作る際の注意点
- ●当サイトのレシピは、「ユニバーサルデザインフード区分2」程度となるよう、0.3cm~1cm角切りを目安に作成しています。より嚥下が困難な患者さんには「さらに細かく切る、つぶす、すり鉢でする、ミキサーでペースト状にする」など、患者さんの状態にあわせて対応してください。また、少量のものはミキサーよりも、すり鉢の方が使いやすいこともあるので、食材により使い分けてください。
- ●ミキサーでペースト状にする際、固体だけのものは、水やだし汁を少量加えてミキサーにかけてください。うまくなじまないときは、市販のとろみ剤を水かだし汁に加えて作った「とろみあん」を加えてミキサーにかけてください。
本コンテンツの情報は公開時点(2021年11月1日)のものです。