2021.11.1
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おすすめ観光地と
グルメツアー
〜ヨーロッパ編〜
①ロシア連邦
世界を旅するALSレストラン vol.3
レシピ提供:
グルメツアー
〜ヨーロッパ編〜
ユーラシア大陸北部を占めるロシア。その国土は約1,710万㎢と世界最大で、ユーラシア大陸西端を南北に走るウラル山脈をはさんでヨーロッパとアジアにまたがっています。冬が長く、内陸部の一部では1〜2月の最低気温が-50℃になるところも。一方で6~8月は日没が遅く、サンクトペテルブルクには白夜が訪れます。
舞台芸術の王国とも呼ばれ、「ボリショイ劇場」「マリインスキー劇場」などの世界的なバレエ、オペラの劇場を有するモスクワ、サンクトペテルブルクは人気の高い観光地です。最近は、成田空港から飛行機で片道約2時間半で行けるウラジオストクも注目を集めています。
- 目次
【血の上の救世主教会】玉ねぎ型のポップな屋根が特徴的なモザイク装飾の教会
ロシアで最も美しいとされる観光都市・サンクトペテルブルク。さまざまな歴史的建造物が立ち並ぶなか、荘厳な姿を現すのがロシア正教の寺院です。
その中のひとつ「ハリストス復活大聖堂」は、皇帝アレクサンドル2世が暗殺された場所に建てられたという歴史から、またの名を「血の上の救世主教会」(「スパース・ナ・クラヴィー大聖堂」)といわれています。その恐ろしい名前とは対照的に、玉ねぎ型のポップな屋根を冠した純ロシア風の外観が特徴的です。また、運河沿いからの光景も見事。夜になるとライトアップされ、いっそうエキゾチックな雰囲気に包まれます。
建物は息子のアレクサンドル3世により1907年に完成。聖書を題材に、外壁だけでなく内装も彩り豊かなモザイクで装飾されています。豪華絢爛な祭壇、イコン(聖像画)で埋め尽くされた天井や壁は人目を引く美しさ。床は当時のままの石畳が保存されており、サンクトペテルブルク歴史地区のひとつとして世界遺産にも登録されています。
【バイカル湖】約2,500万年前に誕生した湖はロシアのガラパゴス
約2,500万年前に海から切り離され誕生したといわれる世界最古の湖「バイカル湖」。シベリア南東部に位置し、水深は最も深いところで約1,700m、広さは約3万1,500㎢に及びます。世界の凍っていない淡水の2割がこの湖にあるとされ、隔絶された自然は「ロシアのガラパゴス」とも。透明度が世界一といわれる湖には、1,340種の動物と、570種の植物が確認され、世界で唯一淡水に暮らす「バイカルアザラシ」をはじめとする、数百種の固有種も生息しています。
2月頃になると湖面が凍結し、一帯はどこまでも続く氷の世界に。凍結した水泡やガラスのように透き通った氷柱、ダイナミックな氷壁と自然の織りなす絶景が広がります。分厚い氷に覆われた湖上は車での通行も可能。アイススケートを楽しむ人たちも多く集まり、世界一美しいといわれるアイスハンティングが体験できます。
バリアフリー化が進みつつあるロシア
2014年にソチで開催された冬季オリンピック・パラリンピック、2018年のFIFAワールドカップロシア大会を契機に、ロシアのバリアフリー化への取り組みは進みつつあります。
例えば、サンクトペテルブルクの地下鉄の駅ではエレベーターの設置が進んでおり、また予約をすれば駅でのエスコートサービスの利用が可能。さらにモスクワ博物館やエミルタージュ美術館では、車椅子専用のスロープとエレベーターが設置されています。
真っ赤な色は「ビーツ」によるもの。栄養豊富な「ボルシチ」
ロシア料理の代表格である「ボルシチ」は世界三大スープに数えられるほど有名ですが、もともとはウクライナやロシアなど東スラブ系民族の伝統料理です。ボルシチの赤色はビーツによるもので、玉ねぎ・キャベツなどの野菜、ハーブ、肉と煮込んで作ります。
家庭によっても味付けは異なり、具材もつくる人によって自由にアレンジするそう。日本でいえばみそ汁のような、ロシアの人にとって身近な家庭料理です。
ALS患者さん向け
アレンジレシピ
ボルシチ
ビーツの赤色が目を引くロシアの家庭料理。肉に小麦粉をまぶすことでやわらかく仕上がり、サワークリームでエネルギーを補えます。
栄養価(1人分)
- エネルギー
- 325 kcal
- たんぱく質
- 9.7 g
- 脂質
- 25.2 g
- 炭水化物
- 19.7 g
- 食物繊維
- 5.4 g
- 食塩相当量
- 1.3 g
文部科学省/日本食品標準成分表2020年版(八訂)より算出
材料(4人分)
- 牛ロース肉
(しゃぶしゃぶ用) - 200 g
- 小麦粉
- 大さじ1
(9 g)
- ビーツ
- 160 g
- じゃがいも
- 120 g
- にんじん
- 60 g
- 玉ねぎ
- 100 g
- キャベツ
- 80 g
- にんにく
- 4 g
- バター
- 大さじ1
(12 g)
- 顆粒コンソメ
- 小さじ1
(3 g)
- 水
- 600ml
- A トマトケチャップ
- 大さじ2
(36 g)
- A トマトペースト
- 大さじ1と1/3
(20 g)
- A 塩
- 小さじ1/3
(2 g)
- サワークリーム
- 40 g
- パセリ(あれば)
- 適量
作り方
- (1)野菜は1cm角に切ります。にんにくはみじん切りにします。牛肉は1cm四方に切って小麦粉をまぶします。
- (2)キャベツ以外の野菜を耐熱ボウルに入れてラップをかけ、電子レンジ(600W)で5分加熱します。
- (3)鍋ににんにくとバターを入れて中火で熱し、にんにくの香りが立ってきたら牛肉を加えて色が変わるくらいまで炒めます。
- (4)3の鍋に2を入れて10分ほど炒めてから、キャベツと水、コンソメを加えて時々かき混ぜながら15分ほど煮込みます。
- (5)Aを加え、野菜が木べらで簡単につぶせるくらいまで15分ほど煮込みます。器に盛り、サワークリームをのせ、パセリを散らします。
- ※加熱時間は4人分の目安。パセリは飲み込みの状態に合わせて取り除いてください。
- ※4人分以上で作ると食材のうま味が引き出され、よりおいしく仕上がります。
料理を作る際の注意点
- ●当サイトのレシピは、「ユニバーサルデザインフード区分2」程度となるよう、0.3cm~1cm角切りを目安に作成しています。より嚥下が困難な患者さんには「さらに細かく切る、つぶす、すり鉢でする、ミキサーでペースト状にする」など、患者さんの状態にあわせて対応してください。また、少量のものはミキサーよりも、すり鉢の方が使いやすいこともあるので、食材により使い分けてください。
- ●ミキサーでペースト状にする際、固体だけのものは、水やだし汁を少量加えてミキサーにかけてください。うまくなじまないときは、市販のとろみ剤を水かだし汁に加えて作った「とろみあん」を加えてミキサーにかけてください。
本コンテンツの情報は公開時点(2021年11月1日)のものです。