2021.11.1
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おすすめ観光地と
グルメツアー
〜ヨーロッパ編〜
⑥スペイン王国
世界を旅するALSレストラン vol.3
レシピ提供:
グルメツアー
〜ヨーロッパ編〜
ヨーロッパの南西・イベリア半島の約8割を占めるスペイン。さまざまな民族が興亡の歴史を刻んだ「文明の十字路」であり、多彩な文化が息づいています。
16世紀以来首都として繁栄したマドリードは最高峰の名画に出合える芸術都市であり、バルセロナには「サグラダ・ファミリア」をはじめとするガウディ建築のほとんどが集まります。イスラム文化が色濃く残るアンダルシアに足を延ばせば、本場の闘牛やフラメンコが楽しめるでしょう。都市によって文化も人柄も異なるのがスペインの魅力のひとつ。その多様性を楽しむのもスペイン旅行の醍醐味といえるかもしれません。
- 目次
【プラド美術館】世界三大美術館で傑作を鑑賞
歴代の王、女王が愛したスペイン王家のコレクション約8,700点を所有する「プラド美術館」。1819年にフェルナンド7世の命でマドリードに設立され、現在は年間約300万人が訪れる美の殿堂。かつてはパブロ・ピカソが館長を務めたことでも知られています。
主要の作品を巡るなら鑑賞時間は2~3時間ほど。ゴヤ(「裸のマハ」、「着衣のマハ」など)、ベラスケス(「ラス・メニーナス」など)、エル・グレコ(「胸に手を置く騎士」など)の三大巨匠の作品はもちろん、ルーベンス、ティッツアーノ、ラファエロらの傑作も見逃せません。日本語版の音声ガイドやガイドブックもあり、名画の世界をたっぷりと堪能できます。
【ミハス/マラガ】おとぎ話のような光景に出合える白い村
南スペインのアンダルシアは強い日差しを避けるため、家の壁を白く塗る習慣がありました。中でも山麓の中腹に位置するミハスは、白壁の住居が続く街並みと軒先に飾られる花々が美しいことで有名な“白い村”です。
石畳をゆっくり進むロバのタクシー、絵葉書などにも使われる「サン・セバスチャン通り」も名物で、まるで絵本のようなかわいらしい光景が広がります。
また、ミハスからバスで約1時間の場所にあるのが有名リゾート地のマラガです。青い空に青い海、そしてイスラム統治時代の遺跡が残る歴史ある街には、欧米から多くのバカンス客が訪れます。パブロ・ピカソの出身地でもあり、「ピカソ美術館」では絵画、彫刻、陶器など幅広い作品を200点以上展示。ピカソの生家と併せ、人気のスポットです。
あの「サグラダ・ファミリア」もバリアフリー化を推進
スペインでは、 “国民であっても観光客であっても、助けを必要とする人に手を差し伸べる”という「ソーシャル・インクルージョン」という考えが社会全体に根付いています。政府観光局もバリアフリーに関する観光情報の発信に力を入れており、公式サイトには、日本語版バリアフリー対応の文化施設情報が掲載されているので要チェックです。
人気の観光スポットである「サグラダ・ファミリア」や「アルハンブラ宮殿」、世界的な芸術作品を所蔵する「プラド美術館」などの施設もバリアフリー化が進んでいます。地下鉄の駅でもマドリードでは約70%、バルセロナでは90%以上がバリアフリーに対応。また、両都市のバスのほとんどは、スロープでの乗車が可能です。
熱い大地・アンダルシアから生まれた冷製スープ
日本でも親しまれている冷たい野菜のスープ「ガスパチョ」は、フラメンコ発祥の地であり、また闘牛の聖地とされるアンダルシア地方の料理。酷暑の中、農夫たちの水分や栄養補給として食されてきました。一般的な材料は完熟トマト、バゲット、そしてアンダルシア名産のオリーブ油ににんにく。現地では大量に作って、食事のとき以外でも喉が渇いたときにガスパチョを飲んだりするそう。スペイン南部の知恵が詰まった一杯で、おいしく栄養をいただきましょう。
ALS患者さん向け
アレンジレシピ
ガスパチョ
飲むサラダともいわれ、フレッシュな野菜が摂れるガスパチョ。本場と同様フランスパンでとろみをつけて仕上げます。
栄養価(1人分)
- エネルギー
- 124 kcal
- たんぱく質
- 3.0 g
- 脂質
- 4.5 g
- 炭水化物
- 19.5 g
- 食物繊維
- 2.6 g
- 食塩相当量
- 1.0 g
文部科学省/日本食品標準成分表2020年版(八訂)より算出
材料(1人分)
- トマト(できれば完熟)
- 150 g
- きゅうり
- 10 g
- セロリ
- 20 g
- 赤パプリカ
- 15 g
- フランスパン
- 15 g
- A レモン汁
- 小さじ1
(5 g)
- A 塩
- 小さじ1/6弱
(0.8 g)
- A クミンパウダー
- 小さじ1/4
(0.5 g)
- A 水
- 大さじ1/2
(7.5 g)
- オリーブ油
- 小さじ1
(4 g)
作り方
- (1)野菜はミキサーにかけやすいようにざく切りにします。トマトやきゅうり、パプリカは浮き身用に少し残し、粗みじんにしておきます。
- (2)フランスパンは水(分量外)に1分ほど浸してふやかし、手でちぎり軽く水けを絞ります。
- (3)1のざく切りにした野菜、2のフランスパンとAをミキサーに入れてなめらかになるまで撹拌します。
- (4)器に注いで浮き身をのせ、オリーブ油を回しかけます。
- ※浮き身は嚥下の状況によって、食べる時は除いてください。ミキサーが回りにくい場合は水を小さじ1程度足してください。
料理を作る際の注意点
- ●当サイトのレシピは、「ユニバーサルデザインフード区分2」程度となるよう、0.3cm~1cm角切りを目安に作成しています。より嚥下が困難な患者さんには「さらに細かく切る、つぶす、すり鉢でする、ミキサーでペースト状にする」など、患者さんの状態にあわせて対応してください。また、少量のものはミキサーよりも、すり鉢の方が使いやすいこともあるので、食材により使い分けてください。
- ●ミキサーでペースト状にする際、固体だけのものは、水やだし汁を少量加えてミキサーにかけてください。うまくなじまないときは、市販のとろみ剤を水かだし汁に加えて作った「とろみあん」を加えてミキサーにかけてください。
本コンテンツの情報は公開時点(2021年11月1日)のものです。